アルコール基本法をめざすアル法ネット
(禁酒新聞より:文責:加藤純二)
はじめに
アルコール依存症に限った公的支援はなく、当事者らの断酒会は手弁当で開かれて
いる。大学生のイッキ飲みなど、飲酒をめぐる事故も後を絶たない。依存症患者の自
助グループ「全日本断酒連盟」(約9000人)名誉役員で、アルコール関連問題基
本法実現ネットワーク副会長の立木鉄太郎さん(73)は「待ち望む法案だけに残
念。議連で骨子が了承されて形はできたので、今後も実現に向けて取り組みたい」と
話した。【青島顕】
アル法ネット事務局・今成からうれしいご報告です。
11月14日14:00、参院議員会館で、アルコール問題議員連盟(会長・櫻井充、会長代
行・中谷元)の総会が開かれ、添付の法案骨子が了承を得ました。
関連省庁、専門家(久里浜医療センター・樋口進院長)、アル法ネットなどの意見を
取り入れて最終調整が行われたもので、修正第5案になります。
この法案骨子で各党を通し、条文化して、来年の国会に上程する運びです。
(今後の各党の調整の中で修正がくわえられる可能性はまだあります)
修正第5案のポイントは以下です。
・タイトルは、「アルコール健康障害対策基本法」のままです。
・立法の動機や基本理念に「家族への支援」が強調される形になりました。
・生活習慣病は健康障害に含まれるとの考えで、関連問題からははずされました。
・酒類の販売には、(飲用に供することを含む)という文が追加されました。
・年次報告は削られ(残念ではありますが現実的にはむずかしい)、基本計画の中身
ががん対策に準じた表記に変わりました。
・関連省庁の連絡会議の主体は内閣府ではなく厚労省に置くと、櫻井副厚労大臣が明
言していました。
(内閣府の業務を縮小する方向にあるため)
アル法ネット事務局(ASKと全断連が担当)として、3月から議員連盟との密なや
りとりを重ねてきましたが、
内容は非常によいものになったと自負しています。
議員連盟から、2012年11月14日の骨子案として公表してもよいとの許可をいただきま
したので、賛同団体の皆様にお送りします。
議連総会終了1時間後に、衆院解散というニュースが飛び込みました。
もし順番が逆になっていたら、この総会は中止になっていたでしょう。
消費税問題による民主分裂、民主党代表選、自民党総裁選……政局の混乱の中をかい
くぐって、
よくぞここまでたどりついたと思います。
議連の皆様には心から感謝しています。
(掲載日:2012年11月20日)
全体風景(ASK提供) 関係省庁,議員連盟も多数出席
2012年5月31日 参議院会館で開催された「アル法ネット」設立総会の模様
一般財団法人 日本禁酒同盟
Japan Temperance Union