「成人年齢の一律引き下げには反対」:加藤純二  

 「成人」年齢を引き下げる民法改正を検討し てきた法制審議会の部会が5月19日、最終答 申のたたき台を提示した。20歳から18歳への 引き下げが適当とし、若者の自立にもつなが るとした。
 関係する法律は多数あるが、その 一つに未成年者飲酒禁止法がある。18歳にな れば、ほぼ高校卒業、大学入学で飲酒可能と なる。職場や大学におけるコンパや学園祭で 飲酒機会が増え、トラブルが続出し、バイク や自動車の飲酒運転も増加するだろう。
 日本 では昔から、集会を「飲み会」、儀式を「盃 事」と別称するほど、飲酒が生活に溶け込ん でいる。また近年は安い酒ほど売れ行きを伸 ばしており、缶チューハイは果汁缶飲料より 値段が安いものもでている。
 先のG7会議で の財務大臣の酩酊会見、SMAPのメンバー の泥酔・逮捕に見られるように、アルコール が依存症を起こす薬物の一つであるという認 識は低い。アルコール依存症者の平均年齢は 年々、低下の傾向にある。一律に成人年齢は 下げるべきではないと考える。(新聞投稿原稿・掲載未定)

 

  

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Japan Temperance Union