未成年者飲酒禁止法と関連法規


 以下に未成年者喫煙禁止法・未成年者飲酒禁止法の条文と関連法規を掲載しています。現行の未成年喫煙・飲酒禁止法は新字体に改めてありますが、他は「官報」を参考にし、旧字体は可能な限り忠実にしました。
 
 義務教育国庫補助や未成年者喫煙・飲酒禁止法など国家国民のために尽くした根本正を学校教育の中で取り上げる際の教材等の参考になれば幸いです。

= 目 次 =
 
(旧)未成年者喫煙禁止法
 ・民法の改正に伴う関係法律の整理に関する法律
 ・未成年者喫煙禁止法及び未成年者飲酒禁止法の一部を改正する法律
未成年者喫煙禁止法
 
(旧)未成年者飲酒禁止法
 ・民法の改正に伴う関係法律の整理に関する法律
 ・民法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律
 ・未成年者喫煙禁止法及び未成年者飲酒禁止法の一部を改正する法律
未成年者飲酒禁止法
 
酒に酔つて公衆に迷惑をかける行為の防止等に関する法律
 
参考:難語一覧



 

(旧)未 成 年 者 喫 煙 禁 止 法  
公布:明治33年3月7日:法律33号  
施行:明治33年4月1日             

朕帝國議會ノ協贊ヲ經タル未成年者喫煙禁止法ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
        御 名  御 璽



明治三十三年三月六日
内閣總理大臣 侯爵 山縣有朋      
内 務 大 臣 侯爵 西郷從道      

法律第三十三號

未成年者喫煙禁止法

第一條    未成年者ハ煙草ヲ喫スルコトヲ得ス
第二條
前條ニ違反シタル者アルトキハ行政ノ處分ヲ以テ喫煙ノ爲ニ所持スル煙草及器具ヲ没収ス
第三條
未成年者ニ對シテ親權ヲ行フ者情ヲ知リテ其ノ喫煙ヲ制止セサルトキハ一圓以下ノ科料ニ處ス
親權ヲ行フ者ニ代リテ未成年者ヲ監督スル者亦前項ニ依リテ處斷ス
第四條
未成年者ニ其ノ自用ニ供スルモノナルコトヲ知リテ煙草又ハ器具ヲ販賣シタル者ハ十圓以下ノ罰金ニ處ス


附 則
本法ハ明治三十三年四月一日ヨリ之ヲ施行ス

 


 

民法の改正に伴う関係法律の整理に関する法律
公布:昭和22年12月22日:法律223号  
施行:明治23年 1月 1日               

民法の改正に伴う関係法律の整理に関する法律をここに公布する。
        御 名  御 璽



昭和二十二年十二月二十二日
内閣総理大臣 片山 哲      

法律第二百二十三号

(註:第二十二・二十三・二十九条以外略)

第二十二條    未成年者飮酒禁止法の一部を次のように改正する。
第一條第一項及び第三項並びに第二條中「未成年者」を「滿二十年ニ至ラサル者」に改める。
第四條第二項中「戸主、家族、」を削る。
第二十三條
未成年者喫煙禁止法の一部を次のように改正する。
第一條及び第四條中「未成年者」を「滿二十年ニ至ラサル者」に改める。

附 則
第二十九條
この法律は、昭和二十三年一月一日から、これを施行する。
内閣総理大臣  片山  哲      
内 務 大 臣 木村小左衛門      
大 藏 大 臣  栗栖 赳夫      
司 法 大 臣  鈴木 義男      
厚 生 大 臣  一松 定吉      
農 林 大 臣  波多野 鼎      
商 工 大 臣  水谷長三郎      
運 輸 大 臣  北村徳太郎      
労 働 大 臣  米窪 滿亮      

 


 

未成年者喫煙禁止法及び未成年者飲酒禁止法の一部を改正する法律
公布:平成12年12月 1日:法律134号  
施行:平成12年12月31日               

未成年者喫煙禁止法及び未成年者飲酒禁止法の一部を改正する法律をここに公布する。
        御 名  御 璽


平成十二年十二月一日
内閣総理大臣 森 喜朗      

法律第百三十四号

未成年者喫煙禁止法及び未成年者飲酒禁止法の一部を改正する法律


(未成年者喫煙禁止法の一部改正)
第一条    未成年者喫煙禁止法(明治三十三年法律第三十三号)の一部を次のように改正する。
第三条第一項中「一円以下ノ」を削る。
第四条中「十円」を「五十万円」に改める。
本則に次の一条を加える。
第五条 法人ノ代表者又ハ法人若ハ人ノ代理人、使用人其ノ他ノ従業者ガ其ノ法人又ハ人ノ業務ニ関シ前条ノ違反行為ヲ為シタルトキハ行為者ヲ罰スルノ外其ノ法人又ハ人ニ対シ同条ノ刑ヲ科ス


(未成年者飲酒禁止法の一部改正)
第二条
未成年者飲酒禁止法(大正十一年法律第二十号)の一部を次のように改正する。
第三条中「、第三項」を削り、同条に第一項として次のように加える。
第一条第三項ノ規定ニ違反シタル者ハ五十万円以下ノ罰金ニ処ス
第四条中「前条」を「前条第一項」に、「同条」を「同項」に改める。

附 則
 この法律は、公布の日から起算して三十日を経過した日から施行する。

内閣総理大臣  森 喜朗      

 


 

未 成 年 者 喫 煙 禁 止 法
明治33年 3月 7日  :法律 33号  
改正:昭和22年12月22日  :法律223号  
改正:平成12年12月 1日号外:法律134号  

第一条    満二十年ニ至ラサル者ハ煙草ヲ喫スルコトヲ得ス
第二条
前条ニ違反シタル者アルトキハ行政ノ処分ヲ以テ喫煙ノ為ニ所持スル煙草及器具ヲ没収ス
第三条
未成年者ニ対シテ親権ヲ行フ者情ヲ知リテ其ノ喫煙ヲ制止セサルトキハ科料ニ処ス
親権ヲ行フ者ニ代リテ未成年者ヲ監督スル者亦前項ニ依リテ処断ス
第四条
満二十年ニ至ラサル者ニ其ノ自用ニ供スルモノナルコトヲ知リテ煙草又ハ器具ヲ販売シタル者ハ五十万円以下ノ罰金ニ処ス
第五条
法人ノ代表者又ハ法人若ハ人ノ代理人、使用人其ノ他ノ従業者ガ其ノ法人又ハ人ノ業務ニ関シ前条ノ違反行為ヲ為シタルトキハ行為者ヲ罰スルノ外其ノ法人又ハ人ニ対シ同条ノ刑ヲ科ス


附 則
本法ハ明治三十三年四月一日ヨリ之ヲ施行ス

附 則 [昭和22年12月22日法律223号抄]
第二十九条  この法律は、昭和二十三年一月一日から、これを施行する。

附 則 [平成12年12月1日法律134号]
この法律は、公布の日から起算して三十日を経過した日から施行する。

 


 

(旧)未 成 年 者 飲 酒 禁 止 法  
公布:大正11年3月30日:法律20号  
施行:大正11年4月 1日             

朕帝國議會ノ協贊ヲ經タル未成年者飮酒禁止法ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
        御 名  御 璽
            攝 政 名



大正十一年三月二十九日
内閣總理大臣 子爵 高橋 是清      
内 務 大 臣    床次竹二郎      

法律第二十號

未成年者飮酒禁止法

第一條    未成年者ハ酒類ヲ飮用スルコトヲ得ス
未成年者ニ對シテ親權ヲ行フ者若ハ親權者ニ代リテ之ヲ監督スル者未成年者ノ飮酒ヲ知リタルトキハ之ヲ制止スヘシ
營業者ニシテ其ノ業態上酒類ヲ販賣又ハ供與スル者ハ未成年者ノ飮用ニ供スルコトヲ知リテ酒類ヲ販賣又ハ供與スルコトヲ得ス
第二條
未成年者カ其ノ飮用ニ供スル目的ヲ以テ所有又ハ所持スル酒類及其ノ器具ハ行政ノ處分ヲ以テ之ヲ没収シ又ハ廢棄其ノ他ノ必要ナル處置ヲ爲サシムルコトヲ得
第三條
第一條第二項、第三項ノ規定ニ違反シタル者ハ科料ニ處ス
第四條
營業者カ未成年者又ハ禁治産者ナルトキハ本法ニ依リ之ニ適用スヘキ罰則ハ之ヲ法定代理人ニ適用ス但シ其ノ營業ニ關し成年者ト同一ノ能力ヲ有スル未成年者ニ付テハ此ノ限ニ在ラス
營業者ハ其ノ代理人、戸主、家族、同居者、雇人其ノ他ノ從業者ニシテ其ノ業務ニ關シ本法ニ違反シタルトキハ自己ノ指揮ニ出テサルノ故ヲ以テ處罰ヲ免ルルコトヲ得ス
明治三十三年法律第五十二號ハ本法ニ依ル犯罪ニ之ヲ準用ス


附 則
本法ハ大正十一年四月一日ヨリ之ヲ施行ス

[ 參 照 ]
明治三十三年三月十三日公布法律第五十二號ハ法人ニ於テ租税ニ關シ事犯アリタル場合ニ關スル件ナリ

 


 

民法の改正に伴う関係法律の整理に関する法律
公布:昭和22年12月22日:法律223号  
施行:明治23年 1月 1日               

こちら

 


 

民法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律
公布:平成11年12月8日:法律151号  
施行:平成12年 4月1日               

 民法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律をここに公布する。
        御 名  御 璽



平成十一年十二月八日
内閣総理大臣 小渕 恵三      

法律第百五十一号

民法の一部を改正する法律の施行に伴う
関係法律の整備等に関する法律

(註:第九条・附則関係部分以外略)

第九條    未成年者飲酒禁止法(大正十一年法律第二十号)の一部を次のように改正する。

 第四条を次のように改正する。

第四条 法人ノ代表者又ハ法人若ハ人ノ代理人、使用人其ノ他ノ従業者ガ其ノ法人又ハ人ノ業務ニ関シ前条ノ違反行為ヲ為シタルトキハ行為者ヲ罰スルノ外其ノ法人又ハ人ニ対シ同条ノ刑ヲ科ス


附 則
第一条
この法律は、平成十二年四月一日から施行する。

内閣総理大臣 小渕 恵三      
  法務大臣 臼井日出男      
  大蔵大臣 宮澤 喜一      
  文部大臣 中曽根弘文      
  厚生大臣 丹羽 雄哉      
農林水産大臣 玉沢徳一郎      
通商産業大臣 深谷 隆司      
  運輸大臣 二階 俊博      
  郵政大臣 前島英三郎      
  労働大臣 牧野 隆守      
  建設大臣 中山 正暉      
  自治大臣 保利 耕輔      

 


 

未成年者喫煙禁止法及び未成年者飲酒禁止法の一部を改正する法律
公布:平成12年12月 1日:法律134号  
施行:平成12年12月31日               

こちら

 


 

未 成 年 者 飲 酒 禁 止 法
大正11年 3月30日  :法律 20号  
改正:昭和22年12月22日  :法律223号  
改正:平成11年12月 8日号外:法律151号  
改正:平成12年12月 1日号外:法律134号  

第一条    満二十年ニ至ラサル者ハ酒類ヲ飲用スルコトヲ得ス
未成年者ニ対シテ親権ヲ行フ者若ハ親権者ニ代リテ之ヲ監督スル者未成年者ノ飲酒ヲ知リタルトキハ之ヲ制止スヘシ
営業者ニシテ其ノ業態上酒類ヲ販売又ハ供与スル者ハ満二十年ニ至ラサル者ノ飲用ニ供スルコトヲ知リテ酒類ヲ販売又ハ供与スルコトヲ得ス
第二条
満二十年ニ至ラサル者カ其ノ飲用ニ供スル目的ヲ以テ所有又ハ所持スル酒類及其ノ器具ハ行政ノ処分ヲ以テ之ヲ没収シ又ハ廃棄其ノ他ノ必要ナル処置ヲ為サシムルコトヲ得
第三条
第一条第二項ノ規定ニ違反シタル者ハ科料ニ処ス
第一条第三項ノ規定ニ違反シタル者ハ五十万円以下ノ罰金ニ処ス
第四条
法人ノ代表者又ハ法人若ハ人ノ代理人、使用人其ノ他ノ従業者ガ其ノ法人又ハ人ノ業務ニ関シ前条第一項ノ違反行為ヲ為シタルトキハ行為者ヲ罰スルノ外其ノ法人又ハ人ニ対シ同項ノ刑ヲ科ス


附 則
本法ハ大正十一年四月一日ヨリ之ヲ施行ス

附 則 [昭和22年12月22日法律223号抄]
第二十九条  この法律は、昭和二十三年一月一日から、これを施行する。

附 則 [平成11年12月8日法律151号抄]
第一条
 この法律は、平成十二年四月一日から施行する。[略]

附 則 [平成12年12月1日法律134号]
この法律は、公布の日から起算して三十日を経過した日から施行する。

 


 

酒に酔つて公衆に迷惑をかける行為の防止等に関する法律
公布:昭和36年 6月 1日:法律103号  
施行:昭和36年 7月 1日               

 酒に酔つて公衆に迷惑をかける行為の防止等に関する法律をここに公布する。
        御 名  御 璽



昭和三十六年六月一日
内閣総理大臣 池田 勇人      

法律第百三号

酒に酔つて公衆に迷惑をかける行為の防止等に関する法律

 (目的)
第一条
 この法律は、酒に酔つている者(アルコールの影響により正常な行為ができないおそれのある状態にある者をいう。以下「酩酊者」という。)の行為を規制し、又は救護を要する酩酊者を保護する等の措置を講ずることによつて、過度の飲酒が個人的及び社会的に及ぼす害悪を防止し、もつて公共の福祉に寄与することを目的とする。
 (節度ある飲酒)
第二条
 すべて国民は、飲酒を強要する等の悪習を排除し、飲酒についての節度を保つように努めなければならない。
 (保護)
第三条
 警察官は、酩酊者が、道路、公園、駅、興行場、飲食店その他の公共の場所又は汽車、電車、乗合自動車、船舶、航空機その他の公共の乗物(以下「公共の場所又は乗物」という。)において、粗野又は乱暴な言動をしている場合において、当該酩酊者の言動、その酔いの程度及び周囲の状況等に照らして、本人のため、応急の救護を要すると信ずるに足りる相当の理由があると認められるときは、とりあえず救護施設、警察署等の保護するのに適当な場所に、これを保護しなければならない。
 前項の措置をとつた場合においては、警察官は、できるだけすみやかに、当該酩酊者の親族、知人その他の関係者(以下「親族等」という。)にこれを通知し、その者の引取方について必要な手配をしなければならない。
 第一項の規定による保護は、責任ある親族等の引取りがない場合においては、二十四時間をこえない範囲内でその酔いをさますために必要な限度でなければならない。
 警察官は、第一項の規定により保護をした者の氏名、住所、保護の理由、保護及び引渡しの時日並びに引渡先を毎週当該保護をした警察官の属する警察署所在地を管轄する簡易裁判所に通知しなければならない。
 (罰則等)
第四条
 酩酊者が、公共の場所又は乗物において、公衆に迷惑をかけるような著しく粗野又は乱暴な言動をしたときは、拘留又は科料に処する。
前項の罪を犯した者に対しては、情状により、その刑を免除し、又は拘留及び科料を併科することができる。
第一項の罪を教唆し、又は幇助した者は、正犯に準ずる。
第五条
 警察官は、前条第一項の罪を現に犯している者を発見したときは、その者の言動を制止しなければならない。
前項の規定による警察官の制止を受けた者が、その制止に従わないで前条第一項の罪を犯し、公衆に著しい迷惑をかけたときは、一万円[二万円]以下の罰金に処する。

変更適用:2項の罰金額の変更=<罰金等臨時措置法>二条一項
 (立入り)
第六条
警察官は、酩酊者がその者の住居内で同居の親族等に暴行をしようとする等当該親族等の生命、身体又は財産に危害を加えようとしている場合において、諸般の状況から判断して必要があると認めるときは、警察官職務執行法(昭和二十三年法律第百三十六号)第六条第一項の規定に基づき、当該住居内に立ち入ることができる。
 (通報)
第七条
 警察官は、第三条第一項又は警察官職務執行法第三条第一項の規定により酩酊者を保護した場合において、当該酩酊者がアルコールの慢性中毒者(精神障害者を除く。)又はその疑のある者であると認めたときは、すみやかに、もよりの保健所長に通報しなければならない。
 (診察等)
第八条
 前条の通報を受けた保健所長は、必要があると認めるときは、当該通報に係る者に対し、医師の診察を受けるようにすすめなければならない。この場合において、保健所長は、当該通報に係る者の治療又は保健指導に適当な他の医療施設を紹介することができる。
第九条
 前条前段の規定により医師の診察を受けるようにすすめられた者がそのすすめに従つて受ける診察及び診察の結果必要と診断された治療については、当該診療を受ける者が困窮のため最低限度の生活を維持することのできないものであるときは、生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第十五条に規定する医療扶助を受けることができる。
 (適用上の注意)
第十条
 この法律の適用にあたつては、国民の権利を不当に侵害しないように留意しなければならない。


附 則
 この法律は、公布の日から起算して三十日を経過した日から施行する。

内閣総理大臣 池田 勇人      
  厚生大臣 古井 喜實      

 


 
難語一覧

茲ニ : ここに    以テ : もって    依ル : よる    : ほか
得ス : えず    為・爲 : た(め)    未ダ : いまだ    : そ(の)
:    : また    若ハ : もしくは    並(ニ) : ならびに

 


(※当サイトは2002年、宮千代加藤内科医院が作成しました。)  

 

  

一般財団法人 日本禁酒同盟
Japan Temperance Union